タイ映画『Love of Siam』ネタバレ&内容 ゲイ映画の金字塔。愛しているけど一緒にはいられない








映画をまだ観ていない方は、映画の結末まであらすじが掲載されているのでご注意ください。鑑賞後に読んでいただけたら嬉しいです。いつもありがとうございます。

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あらすじ

少年時代に仲良しだった二人の少年。ある事件を機に片方の家族が町を引っ越し二人は離れ離れになるのですが、高校時代にまた再会します。そこで互いへの思いに葛藤します。

概要

公開当時、タイ映画の興行収入の記録を塗り替えた大ヒット作なロマンティックラブストーリー “Love of Siam”(邦題:『ミウのうた』) 。

ゲイ映画としても金字塔の本作は、タイだけではなく各国の映画祭で賞を受賞しており、アカデミー賞・外国語映画部門にタイ映画代表として出品されました。

タイ人で知らないと言っても良いほど有名な映画です。

 

なんといっても主演男優マリオ・マーラーの威力が凄まじい。

Wikiによると、彼は中国人とドイツ人のハーフの27歳、身長が180センチ、以下省略、、、

また、タイ人のゲイ友達によると性格がとても良くないそうです。

でもまあ、”私生活と舞台と何か関係があるのかしら”、大女優さんも主張していたし。。

実力があればOKですよね。

ただし、彼の人気は少し落ちたものの、今でも絶大。タイで知らない人はいないってじっちゃんが言ってました。

マリオのための映画といっても過言ではない。

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ネタバレ

Chapter1 少年時代「出会い」

大人しいミューやんちゃなトン(マリオ・マーラー)は隣人同士でしたが特段仲良くもありませんでした。ミューが学校でいじめられているのを見たトンは助けに入りますが、逆にボコボコにされてしまいます。それがきっかけで二人は友人同士になり、やがて家に泊まり合う仲になります。

それと同時にトンのお姉ちゃんがチェンマイの山で遭難したことを知り、トンの両親はお姉ちゃんを探しにチェンマイに行きます。その間、お姉ちゃんのことが心配なトンは、ミューの家に泊まり同じベッドの上でミューに励まされます。この頃からミューとトンは親友のように仲良くなります。

トンの両親がチェンマイから帰ってきました。

「お姉ちゃんは見つからなかった。」

そんなトンの家族は傷心した心を癒すために今いる場所から引っ越すことになりました。つまりミューと別れなくてはいけないのです。

涙を流すミューと複雑な表情のトンは離れ離れになります。

Chapter2 「再会」

高校時代、二人は何年か振りにサイアムスクウェアで再会します。

ミューは同じ学校の友人とバンドを組み、作詞作曲、ボーカル担当です。ミューはトンのことを未だに忘れられないでいました。

一方、トンにはガールフレンドがいるのですが、トンもミューの事を忘れられないでいました。

「また連絡取り合おうぜ。」


↑この映画館はサイアムの『スカラシネマ』です。

 

Chapter3 「どちらなのか分からない」

ミューはライブのために曲を書きます。それはトンへの想いを描いた詩でした。ミューはゲイで男性としてトンのことが好きなことが分かります。

一方で、トンは、彼女もいるけどうまくいっていない、ミューのことの方が気になる。トンはどっちなのか分からず、自分の性的嗜好に悩みます。

 

「俺ってゲイなのかな。」

 

二人の仲が少年時代のように深まる中、ある時パーティーが行われます。二人きりになったミューとトン。ついに二人はキスをします。

その現場を見たトンのお母さんは翌日ミューに会いに行き、あることを頼みます。

「トンとの関係を終わらせてほしい。」

保守的なトンのお母さんによってばらばらにされてしまいます。

 

Chapter4 「本当に大事なもの」

二人のキスを見てしまったトンのお母さんとトンは、クリスマスツリーを準備しています。

お母さんは、男の子の小人と女の子の小人を両手に持ち、トンに尋ねます。

「あなたはどっちを選ぶの?」

と、遠回しに彼の性癖を確かめます。

トンは女の子と男の子の小人の人形を両方選びます。

 

トンは答えます。

「どっちか分からない。好きになった人が好きなだけで性別は関係ないよ。でも、どっちを選んでも僕は後悔しないし、お母さんもそれを受け入れてくれたら嬉しい。」

 

Chapter5 「二人の進む道」

ミューは歌を通してトンに告白することにします。

ライブ会場に向かうトン、その道中で付き合っていた彼女に別れを告げ、ミューのもとへ向かいます。

ミューがトンを想って書いた曲を聞くトン。

ライブが終わり二人きりになりました。

歌を通して告白したミュー。トンはミューの想いへの返事をします。

トン「恋人としては君とは一緒にいられない、でも愛してないってわけじゃないよ

トンは決断しました。ミューとは強い絆で結ばれているけれど、それは恋愛感情ではない。でも愛しているんだよ。

良い返事を期待していたミューは出来る限りの笑顔でいましたが、帰りの道中涙が止まりません。

二人の淡い関係は二人の成長を通して終わりを迎えます。。

“I can’t be with you as your boyfriend. But that doesn’t mean that I don’t love you.”

↑どうでも良い男との別れにいつも使ってます。

感想

この物語をハッピーエンディングとみるか否かは別れるところです。

最初に観たときは、二人は結ばれると思っていたので字幕のミスかと思いました。

結局、二人は制度上や社会的に一緒になることを選びませんでした。しかし、二人は形は違えど強い愛で結ばれているのだなと思いました。

トンがどんなセクシュアリティであれ、彼はミューとの関係の中で自分の中でもやもやしていたことに答えを出すことができ、新しい階段を登りました。

恋をしていたミューも、初恋の相手であるトンに振られたけれど、想いは確実に届いた。そして、少し大人になり次の新しい素敵な恋の道を歩めるのだと思います。

こうやって人は他人との関係性の中で自分自身を悟り、成長していくのだなと思いました。

また、タイ人友人曰く、

タイは高校までを基本的に男子校、女子高と共学になっておらず、男同士・女同士で長い時間を同性同士で過ごします。そのため高校時代に「同性に恋をする」という経験がある人が多いそうです。身体の関係を持つ人も少なくなく、自分が同性愛者なのか異性愛者なのか葛藤する、そういう状況は珍しいものではない。

 

劇中のマリオも彼自身の中で生まれてからこの方、葛藤や迷いがあったはず、

 

”俺ってゲイなのかな”

”女の子も好きだしミウも気になる”

”この先どうなるんだろう、俺。。。”

”ミウってタイプじゃないだよね。”

 

など、色々考えすいた挙句、マリオは一つの答えにたどり着きました。

 

”ミウとは一緒にいられない、でも、そこに愛はあったわ”

 

実際にタイ人の友人も、高校時代に男の同級生と身体の関係を持ったけれど、今は奥さんも子供もいる、でも同性愛者を尊重する。そんなことを言う人もいます。

 

早いうちから自分の性癖について考える。そしてどちらにせよ受け入れてくれる寛容さがタイにはある。

 

日本と比べて同性愛に寛容なのはこのような理由があるからかもしれません。

 

「俺ってゲイなの?別にどっちでも良いし、どっちって決める必要ないよ。美しいものには惹かれるものよ。」

そんな強いメッセージを感じ取りました。

 

その他にも

・アル中お父さんの更生。(俺のせいで娘が山で遭難してしまった。数年後、お姉ちゃんにそっくりの女性が現れ、『行方不明の姉のふりをしてほしい』と頼まれます。)

・宗教観に縛られた母親の苦悩と克服。(子供がゲイ、信じられない!!)

・ゲイの自分とストレートの友達との関係。(お前ゲイなの??気持ち悪いな)

など、色々な話が詰まっています。流石にミュージカルは無いですが。

とても愛に溢れた映画でした。

(Photo credit: photobucket.com)

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