映画をまだ観ていない方は、映画の結末まであらすじが掲載されているのでご注意ください。鑑賞後に読んでいただけたら嬉しいです。いつもありがとうございます。

映画『Victoria and Abdul (2017)』を鑑賞して参りました。
簡単なあらすじ
時はヴィクトリア王朝。毎日決まり切った日々を送るヴィクトリア女王の下へ、植民地からインド人がやってきた。
概要
『ヴィクトリア女王』。。。
『エリザベス女王』。。。
『女王』映画の最新作。
本作の監督は映画『クイーン』を担当した方だそうです。はい。
英国のアジア人差別意識(植民地だからか)。
貴族の保守的な考え方。
そんな嫌な部分をぎゅっと詰めた映画なのに、ジュディ・デンチさんの清々しい演技で幸福な気持ちに。
出演者
ヴィクトリア女王(ジュディ・デンチ)

英国を代表する大・大・大女優。
意外と端役でも出演してくれる大女優。
『恋に落ちたシェイクスピア』にて数十分の出演にも関わらず、ワインスタインさんの強力プッシュ(?)でアカデミー賞を受賞。
本人も興味なさそうだし、『アカデミー賞もコネと政治でうぜえな』と思っていそう。
本作でアカデミー賞ノミネートはイケルと思われる。
ネタバレ
英国統治時代のインド。
そこで働きながら暮らすアブダルはある日上司に呼び出されます。
『英国に行ってもらう。』
アブダル『なぜですか?』
『もう一人、英国へ派遣するインド人と、君は背が同じくらい高いからだ。』
背が同じくらい高いという理由で英国へ行く事になったアブダル。
はるばる船に乗り、英国へ到着するアブダル。(その長い長い船旅は勿論カット)
ヴィクトリア女王の住む宮殿へ入るアブダル。
初めて目にするような肌の黒いインド人に皆、好奇心半分、小馬鹿にしている感半分の状態。
ヴィクトリア女王は、保守的で形式じみた日常に退屈しており、食事中も眠っていたり他人にも全く興味の無い状態です。

↑おばあちゃん(女王)も職務で忙しそう。
とある夕食パーティーにて、
アブダルは、ヴィクトリア女王にインドで手に入れたアンティークコインを手渡しに行きます。
アブダル『こちらはインドのアンティークコインでございます。』
ヴィクトリア女王は始めは興味なさ気でしたが、肌の黒いアブダルのオリエンタルな顔を見てびっくり。
さらに、アブダルはヴィクトリア女王の足の指にキスをします。
そんな風習のない英国人はびっくり。
『何て失礼な事をする野郎だ』
一方で、ヴィクトリア女王は感動。
ヴィクトリア女王『素晴らしいわ』
それから二人の交流が始まります。

ヴィクトリア女王『インドはどんな所なの?美味しい食べ物は?言葉はどんなものなの?』
アブダル『マンゴーが美味しいんだ。僕の大好きな場所は英国軍によって破壊されたよ』
そんなぶっ飛び冗談も交わされるほど仲良し。
未知なる世界からやってきたインド人に興味津々。
アブダルはヴィクトリア女王にウルドゥー語を教える家庭教師になります。
そんな二人の仲が深まる一方で、宮殿内の人々は不機嫌。
『どうして、あんなインド人が私たちと一緒にいるのよ。彼は相応しくないわ。』
階級制度かつ植民地国であるインド人がヴィクトリア女王とお話している事自体許せない人々。
『追い出しましょう』
そんな人々の内情もつゆ知らず、
アブダルに奥さんがいる事を知ったヴィクトリア女王。
ヴィクトリア女王『あなたに奥さんがいるの?どうして早くそれを言わないの?』
ヴィクトリア女王はすぐにアブダルの奥さん、そして母親を英国へ招待します。

そんな友情VIP待遇のアブダルを見た宮殿の人々は更に反感。
『アブダルを特別扱いするのなら、俺たち私たちは女王へは今後は仕えません。』
ヴィクトリア女王『辞めたい奴は辞めれば良い。そんな差別するような奴らはいらないわ。さあ、やめたい奴は私の目の前で手を挙げて前に出なさい。』
ビビった一同は誰にも前に出ません。
そしてアブダルとヴィクトリア女王は仲良く生活を共にします。
アブダル『あなたは本当に大切な人です。』

しかし、ヴィクトリア女王にも最期の時が来ました。
弱弱しくベッドで横たわるヴィクトリア女王とその兄弟たち。アブダルは入室を許可されていません。
ヴィクトリア女王『アブダルは??アブダルを呼んで!!あなたたちは全員出て行って。』
アブダルと二人きり。
ヴィクトリア女王『あなたはわたしの大切な息子よ』
ヴィクトリア女王はアブダルの手をぎゅっとにぎり息を引き取ります。
ヴィクトリア女王の葬式の日、アブダルはヴィクトリア女王の足の指にキスをしてお別れします。
葬式後、アブダルはインドへ強制送還。ヴィクトリア女王との思い出の品も全て燃やされてしまい、無かった事にされてしまいます。
インドへ戻ったアブダル。タージマハルの前に建つ、ヴィクトリア女王の肖像。
肖像の足の指にキスをするアブダル。
終