映画をまだ観ていない方は、映画の結末まであらすじが掲載されているのでご注意ください。鑑賞後に読んでいただけたら嬉しいです。いつもありがとうございます。
『Easy A(邦題 :子悪魔はなぜモテる)』を鑑賞しました。

簡単なあらすじ
カリフォルニアの田舎町に住む普通の高校生のオリーブ。彼女はヴァージンなのですが、意地を張って「セックスした」という発言が学園中に広まります。
そんな時、いじめられっ子のゲイに「僕とセックスしたことにしてくれない?」とお願いされ、彼を助けるために承諾。そんな噂を聞いた学校中のモテナイオタク君たちからもお願いされ続け、救済のつもりで承諾。一方で、オリーブは学校中の男とお金と引き換えにセックスしているビッチと噂され、嫌われ者になっていきます。
概要
エマ・ストーンを主演に据え、彼女を一躍トップスターに押し上げた、「小悪魔はなぜモテる」。(邦題がユニーク)
超トンデモタイトルですが、タイトルは”Easy A”で、内容は、青春コメディの中でも個人的に最高傑作のひとつだと思っています。
小説『スカーレットレター』をベースに現代風にアレンジした青春コメディ映画です。
『スカーレットレター』を読んだことのある人はもっと楽しめるかもしれません。
There are two sides to every story.
劇中の印象的なセリフであり、わたしの大好きなフレーズの一つです。

ネタバレ

オリーブはカリフォルニアの高校に通う普通の女の子。親友のリーは少し派手目で学校でも目立つ存在。いつも付き合っている男の話をされて羨ましい。そんな時、オリーブは、
オリーブ「大学生の彼氏が出来た。」
と嘘をついてしまいます。
更に
オリーブ「週末、大学生の彼氏とセックスしたわ!」
と女子トイレの中で、親友のリーに話します。
しかし、学校一の面倒くさいキリスト教女メアリアンに一部始終を聞かれていました。
メアリアン「あんたたち、本当に娼婦みたいに最悪な女たちね。」
そう言い放って、メアリアンはトイレから出て行ってしまいます。
その直後、
「オリーブが処女ではない。男とセックスしたんだってよ。」
という噂が学校中に広まります。
メアリアンは噂を広めまくっています。
一足早く大人の階段を登ったと思われているオリーブ、ある意味崇められる存在となり時の人となります。
オリーブ「なかなか悪くない」
そんな時に、「緋文字(スカーレットレター)」の授業中、メアリアンの友人に
「あんたが、アバズレという意味の”A”という刺繍をつけるのに相応しい女よ」
と言われます。
オリーブ「あんたの顔の方がクソアバズレよ。」
そんなFワードで言い返してしまったオリーブは校長室に呼ばれます。
そこで出会ったゲイの同級生。
彼はゲイという理由でいじめられていました。
二人は罰として放課後に学校の掃除をさせられます。
オリーブ「実はあの噂、嘘なの。」
ゲイ君「それなら、僕と寝たことにしてくれない?そうすればいじめられなくなるからさ。お願いだよ。学校は毎日拷問みたいな日々だよ。」
オリーブ「しょうがないわね」

生徒会長のようなポジションの学生メアリアンは、そんなオリーブに一言。
メアリアン「あなたの人生真っ逆さまね。そんなのじゃCapitalH(天国)に行けないわよ」
オリーブ「あなたも天国に行くの?それなら私は地獄に行くわ」

その後、親友リーにも、
「あなた、ビッチすぎるから友人は無理。」
そういわれたオリーブは吹っ切れ、服装を変え、ビッチキャラに転向します。

ゲイ君を救うため、学校のイケイケグループのパーティに参加し、
オリーブ「部屋貸してくれない?理由は分かるわよね?♥れロれローー」
部屋に入るオリーブとゲイ君は、
喘ぎ声をあげたり、でまるで本当にセックスしているかのように演出します。
「あいつってゲイじゃねーの??」
「でも、オリーブとセックスしてんじゃん!」
部屋から出てきたゲイ君は、真の男として認定され歓迎されます。
一方で、オリーブには皆好奇の目で見ています。
そこにオリーブの初恋相手のイケメン君も登場。
オリーブはあわててパーティーを後にします。

いじめられなくなったゲイ君の話を聞いた、オタクどももオリーブに頼みに来ます。
「君と寝たってことにしてくれない?お金を払うから!」

数々のモテナイオタク男子の救済をするオリーブですが、それに伴って学校中で嫌われ者になります。
「オリーブは金のために寝る女だ。学校から出ていけ。」
事情を知る一部のオタクを除いて、学校中の嫌われものになり、誰も近寄ってこなくなります。そんなオリーブは少しへこみます。
オリーブ「わたしは本当はまだヴァージンなのに、皆の嫌われ者になってアバズレ女って言われるのは辛いな。。。」

初恋相手だったイケメンに相談。
イケメン「実はオリーブのことがずっとすきだったんだ」
オリーブ「なんでもっと早く言ってくれなかったの、2週間前に言ってくれたら全然違っていたのに。」

オリーブはイケメン君の協力のもと、この一連の出来事の真実を暴露することにします。
オリーブ「自分の話はみんなを救済するためだったの、私はヴァージンよ。」

そして最後に
「彼が大好き。彼と多分セックスするかもしれない。それは今日かもしれないし、一週間後かも。もしかしたら結婚式の夜かもしれない。
でも、そんなのあなたたちに関係ないわよね!」
そう言い残して、オリーブは彼の元へ行きます。
終わり

感想
悪意の噂を聞くことってありますよね。その噂も人から人へ語り継がれていくたびに、変にしっぽがついて全く別の噂になっちゃたりします。
そんな噂を逆手に取った本作。誰かのためにとやったことが、それがタブー視されている性に関連しているために、事情を知らない人にケチつけられる。
そんな主人公がユーモアを武器に乗り越えていきます。
私も、親友のY子に何回頼んだか。
「お願いだから、私の彼女のふりして」
世間の評判なんて根拠のない噂だったりと、所詮上っ面ですよね。
赤の他人の真実なんかどうでもよくて、それが偽りであろうと面白ければそれで良い!
そういう風潮も否定できないですよね。
よく考えれば、世間なんて所詮イメージ。
家族や親友でさえ何をしているのか全て把握できないこのご時世。
知り合い程度だったら、たとえ
「あいつ、ゲイらしいぜ」
っていう根拠のない噂も信じてしまうかもしれません。
真実は本人にしかわからないのですしね。
噂を利用してスターにもなれるけれど、それが仇となって取返しのつかない評判になる。
というか、
思春期の頃なんか、噂話ばかりでしたもんね。
*(Photo credit: IMDb)