映画『メッセージ(原題:Arrival)』内容&ネタバレ 答えはあなたの中にある。








 

映画をまだ観ていない方は、映画の結末まであらすじが掲載されているのでご注意ください。鑑賞後に読んでいただけたら嬉しいです。いつもありがとうございます。

映画『メッセージ(原題:Arrival)』を観てきました。

*

宇宙人の宇宙船。コンタクトレンズに似ています。『OpenYourEyes』。『ばかうけ』というお菓子にインスピレーションを受けたそうですが。
邦題が『メッセージ』。別に悪くないのですが、そのまま『Arrival』で採用されなかった理由が気になる。


あらすじ

突然、世界各地に宇宙人が到来。宇宙人は何かを伝えようとしているものの訳が分からない。そこで、解読を頼まれたのが言語学者のルイス。宇宙人の目的は、そして良い宇宙人なのか、それとも、、、、

全く予想していなかった展開。
テーマは
・時間
・自分を見つめる。

『インターステラー』『インセプション』、あるいは『シックスセンス』のような映画から、派手さを除いた感じです。
物語は淡々と進むのですが、内容は詰っています。

キューブリック映画の影響をもろに受けているそうです。
また、たくさんのこだわりやメッセージが詰まっている(らしい)ので、映画マニアの方なら大満足かもしれませぬ。

とにかく、大満足!!

 

以下ネタバレ

1、娘との思い出。
ルイスには一人娘がいた。仕事で忙しいけれどシングルマザーとして必死で育てている。でも、彼女は私に反抗的だ。そんなとき娘がガンだと分かる。若いから転移が早く、キーモセラピーもむなしく、亡くなった。

*

2、宇宙人、到来
ルイスは言語学者で大学で教鞭をとっている。いつものように教室に行くと、人が少ない。

生徒『先生、大変なことが起きているみたいです、テレビをつけてみてください。』

世界各地に、宇宙人が到来したことを知ります。
一体なんなのか分からないその宇宙人に、世界中はパニックに。もしかすると侵略か。

ルイスの研究室に軍の知り合いが。

『宇宙人が何を話しているのか、何のために地球に来たのか解読してほしい』

ルイスは協力を開始するために宇宙船が滞在(?)している近くの臨時のベースキャンプへ移動します。そこでイアンという研究者と共に宇宙人の言葉の解明を始めます。同時に、世界では、万が一に備え、軍備を整えはじめます。
3、いざ、宇宙船へ
宇宙船の中は無重力のような、でも人間が呼吸が出来る不思議な場所。
そこで宇宙人がやってきます。
宇宙人は8つの足があるタコのような形状。
宇宙人とは透明な壁でさえぎられているものの、お互いに姿は見え、声も聞こえます。

ルイスとイアンは宇宙人と接触を試みます。
宇宙人は、円形の謎の文字を使用しています。
意味は分からないのですが、宇宙人はどうやら何かを伝えに来たことが分かります。
ルイスと宇宙人は少しずつ友好な関係を築きます。
2体(?)の宇宙人にはそれぞれ名前があることもわかります。

同時に、世界各地では

『宇宙人は危険、人類を守るために攻撃せよ』

そのような声が大きくなっていきます。*

*

4、宇宙人からのメッセージ
数か月、試行錯誤を繰り返し、ついに宇宙人の言葉を少しずつ解読し始めます。
ついに、ルイスは宇宙人の文字を用いて簡単な会話することができるまでになります。

ルイス『What is your purpose on earth?(地球に来た目的は何?)』

宇宙人『Use Weapon(武器を使え)』

それを聞いた軍は、宇宙人が攻撃を仕掛けてくる、と思い、一斉攻撃の準備を始めます。
世界各地でも同様の流れになります。特に中国(汗)。

ルイス『宇宙人にとってWeapon(武器)は違うニュアンスだと思う。多分”tool””techonology”のような意味のはず。』

そんなルイスの仮説も無視して、中国は攻撃を率先して行うと意固地になります。

そんな時、なぜか娘の事を思い出す。娘が書いていた絵、娘が話していた言葉、娘とのたくさんの思い出。

*

5、宇宙人への攻撃開始寸前。

攻撃を開始する。宇宙船の中に爆弾を仕掛ける軍の人。

ルイス『5分ちょうだい。気になることがある』

ルイスとイアンは二人で宇宙船に入ります。

宇宙人は、今までの文字とは一味違ったメッセージを提示します。
この意味を訪ねようとするルイス。しかし、爆弾が爆発寸前。
そして爆弾が爆発する寸前で、宇宙人はルイスとイアンを吹き飛ばし、宇宙船の外に脱出させます。(助けてくれます。)

イアンの必死の解読で

『宇宙人は人間たちと協力したがっている。』

このようなことが分かります。

ここでも娘との思い出を思い出します。そしてその思い出が解決の糸口を提供してくれています。

中国をはじめ、攻撃が数十分後に開始されるとき、ルイスは一人宇宙船に向かいます。

ルイス『お願い、意味を教えて。私たちがあなたたちと協力する方法を』

宇宙人『ルイス is weapon』

ルイス『私が、、、Weapon???』

どういう意味か分からないルイス。その後、衝撃的な言葉を聞きます。

宇宙人『ルイスは未来が見える』

宇宙人『3000年後、我々宇宙人は人間の協力が必要になる。そのために今ここに来た。』

宇宙人は、3000年前の地球にやってきました。未来に起こる何らかの問題を防ぐために。
ルイスは未来を見る不思議な力があることが分かります。
今まで見ていた娘との思い出は、過去ではなく、これから起こる未来のことであることが分かります。
宇宙人の言葉を解読しておくことで、3000年後に突然宇宙人が現れても混乱しないようにと。
つまり、宇宙人はルイスに特別な力があることを教えにはるばるやってきたのです。

宇宙人「Use Weapon」

Weaponとはルイスの未来を見る力。そしてルイスこそが3000年後の未来を救う人物でした。

ルイスは、

未来の自分を見ることで多くの問題を知らず知らずのうちに解決していたことに気づかされます。

未来の自分が宇宙人の言葉を大学で教えている姿を見て、今の自分も宇宙人の言葉も既に完璧に理解していることに気づきます。
宇宙人とはそこで会話が終わり、気づくと地上にいました。

7、ルイス覚醒
中国の攻撃を止めなければ。でも方法が。
そんなときに、ルイスは未来を見ます。

それは、あるパーティで中国の一番偉い人に感謝の言葉を述べられている場面

中国『あなたのおかげで攻撃を止めることが出来たよ。だって君は誰も知らない妻の死に際の言葉を言ったんだからね。しかも中国語で。』

ルイスはもちろん心当たりがありません。中国語も話せないのに

しかし、未来の自分が話したという中国の妻の死に際の言葉を、自分の未来を見る能力を使って知り、今の中国のお偉いさんに伝えます。

無事攻撃作戦は中止になります。
宇宙人も空高く消えていきます。

イアンはルイスへの愛情を伝えます。
でも、ルイスは知っています。将来、イアンと結婚して、娘を授かり、その娘はガンで亡くなってしまうことを。

イアン『もし良ければ子供も欲しいな』

ルイス『良いと思うわ』

ルイスは自分の未来を受け入れます。

終わり

*


 

感想

言葉が通じない、それだけの理由で数えきれない命が失われてきました。

現在の紛争ももとをただせば『勘違い』から生まれたものだと思います。
もし、お互いに意思疎通が出来たらISISのような団体も生まれていなかったかもしれません。
恋人との喧嘩もそうです。『勘違い』

現在は英語が共通語と言われていますが、英語だけでは意思疎通は完璧にできません。
タイに来たらよく感じます。

本当は良い人なのに、言葉の壁で問題が生じる。そういうことって日常茶飯事。

調和を保つことは難しい、でも理解しようとする心、相手を受け入れようとする気持ちこそ大事なんだな、って再確認させてくれました。

わたしもたくさんの問題が生じたときに自分の経験や誰かのアドバイス、ネットの情報、本などを駆使して解決しています。
全て過去の遺産を使わせていただいている、そんな考え方でした。
でも、もしかしたら、自分の知らないところ、例えば夢とか、ふと浮かぶような思いがけないアイデア、突然心に湧き上がる変な気持ち、、
科学的に証明できないような、この世のすべての事象は未来の自分が伝えてくれるメッセージなのかもしれない。
そんな風に思います。

人間は脳みその10%しか使っていないと言われています。
残りの90%を使ったらどうなるのか。
未来なんて余裕で見えてしまうのかもしれません。

本作はルイスが主人公。でも人間皆、何かしら気づいていない能力があるはずです。

『答えは自分の中にある』

殆どの映画は、現在の自分と、過去の自分の回想をしながら話が進んでいきますし、本作でもそのように描写しています。

しかし、ラストのどんでん返し、実は、現在の自分と未来の自分の話で進んでいたことが分かります。斬新でした。


 

最後に

ルイスは娘が死ぬことを知っていても、子供を作ることを決めたことになります。
彼女のとって、大切な娘の『Arrival』は『Departure』よりも大切だったのですね

絶対に失うと分かっていても、手に入れたいもの、出会いたい人、そんな宝のようなものってあるんですよね。

これはわたしの妄想でしかないのですが、

宇宙人は実は未来のルイスだったのではないかと思います。

ルイス自身が過去の自分に助けを求めに来た。

わたしは愛情深い宇宙人を見て、そんな風に思いました。

未来を観ることで時空を超えること。次元が超えることができるルイス。

未来の自分とコミュニケーションできても不思議では無いです。

最後は、娘との悲しい未来を受け入れますが、もしかしたら、その先の幸福な未来も見えていたのかもしれない。

先の先の未来では自分の先祖の人たちが幸せに生きている姿が見えたのかもしれない。
そんな未来へのバトンをつなげていく意味でルイスは、未来を受け入れたのかもしれない。

わたしはそんな風に思いました。
最高の映画でした。

その他。

・宇宙船の形状
コンタクトレンズのような形です。『目を開けて自分の中の答えを見つけて』。そんな強烈なメッセージが隠されています。
宇宙人は、ルイスに『自分の中に答えがある』
ということを教えに来ました。

*

・宇宙人の文字
円状になっています。これはギリシャ神話では無限を意味する。ヘビが自分の身体を食べているような感じです。はじまりから終わり。映画も終わりから始まります。
どこが始まりか終わりなのか分からなくなります。

ルイスの娘の名前『HANNAH(ハンナ)』、『HUMAN(人類)』ってまるで宇宙人の文字のように逆さ文字。どちらが始まりか終わりか曖昧、無限って感じです。(意味深)

*

*(Photo credit:IMDb)










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