映画『ノクターナルアニマルズ』ネタバレ&感想 別れた旦那から小説が送られてくる。その内容は衝撃的なものだった。








映画をまだ観ていない方は、映画の結末まであらすじが掲載されているのでご注意ください。鑑賞後に読んでいただけたら嬉しいです。いつもありがとうございます。

ノクターナルアニマルズ観てきました。

”nocturnal”の意味は「夜行性」、つまり夜行性動物というタイトル。ふむふむ

↑今思えば、このポスターがすべてを物語っている。

あらすじ

アート関連の仕事で成功したリッチなスーザン、しかし再婚したイケメン旦那は隠れて浮気三昧で、夫婦仲は終わっています。そんな時、スーザンの元旦那であり小説家のエドワードから”Nocturnal Animals”という小説が送られてきます。スーザンは”Nocturnal Animals”を読み始めますが、なぜかこの本を書いた元旦那エドワードが自分のことを”Nocturnal Animals”と呼んでいることに疑問を持ち、その本の衝撃的な内容を知ることになるのです。

概要

出演者がとにかく豪華。エイミー・アダムス、ジェイク・ギレンホール、マイケル・シャノン、アーミー・ハマー、、、

悪役を演じたアーロン・テイラー・ジョンソンはゴールデングローブ賞を受賞しました。

個人的にトムフォードが大好き!!

香水や小物も愛用しています。もう少しスタイルが良かったらスーツも着てみたかった。

前作の映画「シングルマン」も素晴らしかったので、めっちゃ期待して観に行きました!

感想は一言。

トムフォード、やっぱすげえええ。

脚本、映像美、役者さんの演技、すべてが素晴らしかった!

開始5秒で度肝を抜かれるオープニング。これだけでも見る価値ありです。

映画は

  • スーザンを視点に、現在の夫、仕事の状況や元旦那との出会いをフラッシュバックで思い出していく。
  • 過激な内容の小説の中の物語

が同時進行していく感じです。

過激で暗い内容なのに、ところどころユーモアや笑いを入れてくるのが憎い。

本作の謎は

  1. 何故、”Nocturnal Animals”という小説をわざわざ送ってきたのか。
  2. 何故、エドワードは、スーザンを”Nocturnal Animals”と呼ぶのか。
  3. この過激な内容の小説が意味することとは一体何なのか。

ネタばれ


↑スーザンの元旦那と小説の中の主人公トニーを演じるジェイク。主演男優賞は彼に!

まずは小説の内容

トニー夫婦とその娘が自動車でテキサスを旅行していました。

その夜、人気の無い道路を車で走っていると目の前に2台の車が平行して走っており、追い越しができない状況です。

何とかして二台の車を追い越すも、2台の車に乗っていた若者3人に絡まれ、タイヤをパンクさせられます。

もう走れないので仕方なく停車すると、明らかに薬をやっているような若者三人が近づいてきます。

そして、パンクを修理してくれるとの名目でトニーを自動車から外に出てもらい、(省略)、トニーの奥さんと娘がさらわれてしまいます。トニーは命を狙われそうになりますが何とか逃げ切ります。

(このシーン30分くらいあるのですがめちゃくちゃ怖い!)

 

朝になり、トニーは何とかして警察へ行きます。

そして捜査を進めていくと、奥さんと娘さんは若者たちに暴行され、亡くなっています。

復讐を誓ったトニーは警察官ボビーと共に捜査を開始しますが、何の手がかりも見つかりませんでした。

 

1年後、

警察官ボビーから連絡があり警察署に向かうと容疑者が2人。

1人は捜査中に撃ち殺されたそうです。

警察官ボビーは肺炎を患っており、退職する前にトニーの手助けをしたいということでずっと捜査し続けてくれたのです。

容疑者二人は容疑を知らぬ存ぜぬでしらばっくれます。

ただし、トニーは犯人の顔を鮮明に覚えていたので二人が犯人なのを確信しています。

二人を尋問していると、容疑者二人は隙を突いて逃げましたが、警察官ボビーが一人を撃ち殺してしまいます。トニーは怒ります。

「白状した瞬間に俺が殺すはずだったのに。」

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それを聞いた警察官ボビーは何も言わずに拳銃をトニーに渡します。

もう一人の容疑者の家へ一人で向かったトニー。

そこで犯人を問い詰めると軽々と白状します、

「俺がやった。人を殺すのは楽しいことだろ!」

それを聞いたトニーは犯人を拳銃で撃ち殺します。

しかし、犯人から隠し持っていた鉄の棒で殴られて意識を失います。

朝になり、殴られた衝撃で両目が見えなくなっていました。そして、転んだ拍子に自分のお腹を拳銃で撃ってしまいそのまま絶命します。

次にスーザン視点の現在

ギャラリーのオーナーとして大成功したスーザン。

しかし、イケメン旦那は浮気しまくりで結婚生活はめちゃくちゃ。

そんなとき、元旦那エドワードから”Nocturnal Animals”という小説が送られてきます。エドワードから久方、連絡が無かったのに突然届く小説に驚き、気になって読み始めます。

気になるのは、元旦那エドワードが、自分(スーザン)のことを”Nocturnal Animals”と形容していること。

大学の頃に出会い、スーザンが恋に落ちたエドワードは小説家志望でしたが、才能を開花できずにいました。最初は成功しないエドワードを気にしませんでしたが、自分が成功するにつれてエドワードを敬意を示さなくなります。

そんなうまくいっていない時に出会ったイケメンと浮気してしまい、その現場をエドワードに目撃されてしまいます。スーザンは結局、小説家として大成しないエドワードを捨てて、イケメンと結婚することにしました。

その際に妊娠していたエドワードとの子供もおろしてしまいます。

エドワードの素晴らしい小説を読み終えたスーザンは久しぶりにエドワードに連絡します。

 

「夕食でもどう?」

 

夕食の日、スーザンはいつも以上にセクシーなドレスを着てレストランへ向かいます。

しかし、いつまで待ってもエドワードは現れませんでした。


↑紐を引くとパイオツが露わになるセクシー衣装。

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感想

では一体、小説は何を意味していたのか。

感の良い観客は気づきます。

「この小説は私の事?」

  • 暴行されて亡くなった妻と娘は、スーザンと生まれてくるはずだった自分の娘。
  • 小説の悲劇の主人公トニーはエドワード(だって同じ人が演じているし。)

エドワードがスーザンのことを”Nocturnal Animals”と呼んでいることにも説明がつきます。

 

スーザンの事を書いているんだよ!見えない所でこそこそ浮気しやがって!

 

この小説は、

浮気されて捨てられ、更に自分の生まれるはずだった子供をおろされた、そんな彼の体験を比喩的なストーリーとして小説にしたものでした。

この小説を「復讐」と取るか「感謝」ととるかは人次第だと思います。

わたしは感謝8割恨み2割の意味を込めて小説を贈ったのだと思います。

「あなたがあんなに酷いことをしてくれなかったら、こんな小説は書けなかったよ。」

痛み無くして大成はできない。

素晴らしい小説を読んだスーザンは、また、小説を読むたびにエドワードとの思い出を回想し、再度エドワードに恋に落ちたようでした。

そしてスーザンはエドワードをディナーに誘います。

しかし、

「約束したのにレストランに現れなかったエドワード」

これも小説の中で答えを出しているように思います。

「小説のトニーは死んだ、君にとってのエドワードももう死んでいるよ。君がいくら自分をまた求めても遅いんだよ。」

言葉ベタなエドワードが小説で自分の思いを伝えてくる、怖い!

やっぱり復讐かもなあと思いながら映画館を後にしました。

レストランに現れなかったエドワード、もしかしたら小説の中の自分トニーのように既に死んでいるのかもしれません。小説は遺書だったのかも。

人々、景色、建物、、、すべてが美しい。

トムフォードって美しいものが好きなんだな、って思わされます。

平民のわたしにとっては、映画の主人公スーザンの生活があまりにも華々しすぎていてまるでリアリティが無いのですが、セレブリティは毎日あんなに美しい生活なのでしょうか。

 

最期に、、、

スーザンを”Nocturnal Animals”と形容していたエドワード。

単数形のAnimalではなく複数形のAnimals

スーザン一人なら単数形でも良いのに、わざわざ複数形を使っていたのは、、、

トムフォード監督は、うわべっつらばかりで、モラルもめちゃくちゃな業界全体(”Nocturnal Animals”)を皮肉っているのかも。

わたしはそんな風に感じました。