映画『シンクロナイズドモンスター(原題:Colossal, 2017)』ネタバレ&内容 突如現れた巨大怪獣。それを操っているのは自分だった!?アン・ハサウェイ最新作








映画をまだ観ていない方は、映画の結末まであらすじが掲載されているのでご注意ください。鑑賞後に読んでいただけたら嬉しいです。いつもありがとうございます。

画像出典:Colossal Official Movie Site

 

映画『シンクロナイズドモンスター(原題:Colossal, 2017)』を鑑賞して参りました。

サウスコリアではなく、ノースコリアだったら大傑作。

簡単なあらすじ

韓国・ソウルに現れた巨大怪獣は街を破壊。それを知らず知らず操っていたには主人公だった。

概要

大スター・アン・ハサウェイの新作映画。

製作初期段階で、アン・ハサウェイ様は出演を決意するというやる気の込められた一作。

 

『地球の反対側で怪獣が暴れている。その怪獣を知らず知らずに操っていたのは自分だった。』

 

それだけでも、昔子供だった頃に妄想したような興味を掻き立てる物語。

しかし、単なる怪獣映画になるかと思いきや、人間の弱さや抑圧など繊細な部分を扱った素晴らしい映画。

出演者

アン・ハサウェイ(グローリア)

画像出典:Colossal Official Movie Site

映画『プリティ・プリンセス』で華々しくハリウッド映画界に参上後、『プラダを着た悪魔』『アリス・イン・ワンダーランド』等に出演し、『レ・ミゼラブル』にてアカデミー賞を見事受賞するなど、間違いなく正真正銘のハリウッドスター。

純忠満帆のキャリアが続くかと思いきや、そのビッチっぷりが明らかになったり、優等生ぶんじゃねえ、というアンチが増加し、ガールネクストドアから一転、ハリウッドの嫌われ物に。

しかし、実力でカバーする道を選び、その後も天性の華と演技力でハリウッドをサヴァイブ。

なんだかんだで彼女の魅力には抗えない。

主人公はアル中でグータラ女という役どころですが、アン・ハサウェイ様はそんなグータラ間は微塵も感じない。

それにしてもハリウッド映画のアル中率高し。銃とアルコールは規制で 。

ネタバレ

突如、ソウルの街に現れた巨大怪獣。

悲鳴を上げる少女。

 

25年後、、、、、

ニューヨークにて素敵な彼氏と共同生活を営むグローリア。

グローリアはインターネットライターとして生計を立てるも、上手くいかなくなり酒浸りの生活で、もはや廃人。

酔っぱらって朝帰りを繰り返すグローリアに対して、我慢の限界に達した彼氏に家を追い出されてしまいます。

 

『最近、君と会うときはいつも酔っぱらっているじゃないか。君の荷物をまとめておいたから出て行ってくれ。』

 

仕事も恋人も住む家も失ったグローリアは、泣く泣く故郷へ帰ります。

すると、小学生時代の旧友オスカーに会います。

 

オスカー『やあ、驚いたな!ニューヨークから帰ってきたのかい?』

 

グローリア『ちょっと休暇でね。』

 

グローリアは、ニューヨークの家を追い出されたとも言えず、嘘をつくもすぐにばれてしまいます。

 

両親が住んでいた家に帰るも、両親は別の場所へ引っ越しており、家具も全てが無い家。

途方に暮れるグローリア。そんな弱っているグローリアを見たオスカーが手を差し伸べてくれ、テレビや布団をくれます。

 

グローリア『有難う。』

画像出典:Colossal Official Movie Site

オスカーは親から継いだバーを経営しており、グローリアにもお金を貯めるまで働かないか、と提案してくれます。

 

オスカー『父が亡くなって、このバーを継いだんだ。母はずっと前に亡くなったよ。』

 

バーで働き始めるグローリアですが、オスカーと飲み仲間となり、再びアル中が再発、飲んだくれとなってしまい生活が荒れます。

新しい人生を始めよう、という意思も微塵も残っておらず、いつも朝帰りでそのまま倒れこむように眠る日々。

 

ある日、いつものように朝帰り、幼少時代に遊んでいた公園を通り過ぎ、家路につきます。

そのまま眠るグローリア。

 

携帯の着信音で目が覚めるグローリア。

 

『ニュースを観ろ!ソウルが大変な事になっている。』

 

ニュースによると、

 

『ソウルに謎の怪獣が現れ、街を破壊。死傷者多数。』

 

アメリカ時間AM8時05分に、突然、韓国ソウルの街に出現したトカゲのような怪獣に、街や人々が踏みつぶされ大惨事となっているという事です。

そんなアメリカの反対側の韓国ソウルの怪獣事件はグローリアの働くバーでも大盛り上がり。

 

数日後、

いつものように酔っぱらってしまい、フラフラと公園に入り、そのまま寝てしまうグローリア。

 

朝、目を覚ますグローリアは、公園を歩いて横切っていきます。

 

ニュースを見ると、アメリカ時間AM8時05分に、ソウルの街に再び現れた怪獣。

よくよく見ると、グローリアは事ある毎にお猿のように頭を掻く癖があるのですが、怪獣も同様にグローリアが持つ癖を持っており、頭を掻く仕草をしています。

 

グローリア『まさか、、、、自分??』

 

グローリアは半信半疑で、AM8時05分に公園へ行きます。

公園に一歩踏み出すグローリア、そして公園で一人、手を挙げたり、両手を広げたり・・・

 

すぐに家に帰り、テレビをチェックすると、グローリアと全く同じ動きをする怪獣。

画像出典:FAMOUS MONSTERS OF FILMLAND 

その晩、働いているバーで、オスカーやその友人に怪獣の秘密を明かすグローリア。

 

グローリア『自分が怪獣なの。』

 

翌朝、AM8時05分に公園にやってきたグローリアと一行。

 

公園に入ったグローリア。同時にソウルに現れる怪獣。

 

オスカー『信じられない。』

 

グローリアは酔っぱらっており、よろけて転んでしまいます。

助けに公園に入るオスカー。

 

グローリアは家で目覚めると、涙を流しています。

 

グローリア『わたしのせいでたくさんの人が死んでしまったのね。』

 

グローリアは自分がアル中のせいで関係の無い人に迷惑をかけてしまっている事に気づきます。

しかし、ニュースの話題は怪獣だけではありません。

 

『ソウルにロボット出現。怪獣は一人ではなかった。』

 

AM8時05分にオスカーも公園に入るとソウルにロボットが出現することが分かります。

 

グローリア『ソウルの人たちに謝りたい。』

 

翌朝、グローリアは再び怪獣となってソウルに現れ、地面に文字を書きます。

 

『ごめんなさい。わたしのミス。もうソウルの街には現れないから。』

 

そんなメッセージを発信すると、一躍、怪獣は良い怪獣として人気者に。

グローリアはアル中から少しずつ卒業し、少しずつ酒に支配されなくなっていました。

 

グローリアは、オスカーの男前の仲間の一人を誘惑し、そのまま彼の家で一夜を過ごします。

 

翌朝、目が覚めニュースを観るグローリア。

そこにはソウルの街に現れたロボットが。

 

グローリア『オスカー!!!!』

 

すぐに公園に向かうグローリア。

 

グローリア『すぐに公園から出なさい!』

 

グローリアはオスカーをビンタ。

そして、自分の仲間と寝た事を知ったオスカーは嫉妬。

画像出典:Colossal Official Movie Site

その晩、嫉妬心か何かで荒れ狂うオスカーは、友人を言葉で傷つけ、グローリアにも酒を強要します。

 

オスカー『従わないと、またソウルの街に現れて滅茶苦茶にしてやる。』

 

翌日、

オスカーは謝ってきます。アルコールが抜けて正常に戻ったようです。

しかし、グローリアは、オスカーが自分をコントール欲がある事に気づきます。

 

時が経ち、

突然、グローリアのニューヨークから追い出した恋人がグローリアに会いにやってきます。

 

ニューヨークの恋人『君はバーのウエイトレスなんかするべきじゃないよ。そんな下等な仕事。君には相応しくないだろ。もっとちゃんとした仕事をした方が良いよ。早くニューヨークへ戻っておいで。』

 

グローリアは彼の生き方を強要する彼と話して気分が悪くなり帰ろうとするも、恋人と共にバーへ行きます。

 

グローリア『もしかしたら、この彼氏のせいでわたしはアル中になっていたのかもしれない。』

 

 

バーに到着するグローリアと恋人。

 

恋人『グローリアをニューヨークに連れて帰るから。』

 

オスカー『そんな事はさせない。』

 

オスカーは店の中でどでかい花火に火をつけ、店を燃やしてしまいます。

 

恋人『こんなクレイジーな奴とは離れろ。さあ帰るぞ』

 

オスカー『好きにしろ。グローリア、、わかっているよな。』

 

グローリアがニューヨークに帰ったら、オスカーはソウルの街を破壊すると知っているので躊躇します。

そのまま、恋人は一人バーを去ります。

 

家に戻ると、オスカーはなぜだか座っています。

グローリアはふと過去の思い出がフラッシュバックします。

 

25年前、

小学生の頃、学校の課題でソウルの街の模型を作ったグローリア、そしてマドリッドの模型を作ったオスカー。

二人が登校中、グローリアの模型が風に飛ばされてどこかへ行ってしまいます。

 

オスカー『僕が取りに行ってあげるよ』

グローリア『ありがとう』

 

グローリアはこっそり、探しに行ってくれたオスカーの後をつけます。

すると、なんと、グローリアの模型を足で踏みつぶすオスカーの姿(AM8時05分)。

オスカーは自分よりも上手に作ったグローリアの模型が許せなかったのです。

 

自分の模型を破壊するオスカーを目撃したグローリアは激怒。

怒りのあまり雷がグローリアの頭上に落ちます。

頭を掻く癖もここからきています。

そして、同様にオスカーにも雷が落ちます。

そして二人のカバンから落ちた怪獣とロボット。

 

グローリアは全てを思い出します。

 

グローリア『思い出したわ。あなた、自分が嫌いなんでしょ。可愛そうな人。』

 

オスカーは昔から嫌な奴で今も変わっていない。

グローリアはそのまま家を出ていきます。

 

怒りマックスのオスカーは公園に向かい、グローリアも走って追いかけます。

案の定、オスカーはソウルの街を破壊しようとしますが、グローリアも応戦。

しかし、グローリアは殴られ蹴られで、倒れてしまい、オスカーはソウルの街を破壊しまくります。

画像出典:Movpins

アザだらけで家路に着くグローリア。

 

『このままだと、オスカーにソウルの街が破壊され、関係の無い人たちが死んでしまう。』

 

そのまま疲れて眠ろうとするも、あるアイデアが閃きます。

グローリアは荷物をまとめ飛行機に乗ります。

 

グローリア『もうあなたの元には戻らないから』

 

ニューヨークの彼氏にそう告げます。

 

韓国ソウルに到着するグローリア。

そんな事を知らないオスカーは、グローリアはニューヨークに帰ったと思い、怒りのあまり公園へ。

 

案の定、ソウルの街に現れるロボット。それを見つめるグローリア。

逃げ惑うソウル市民の中、グローリアはただ一人ロボットに近づきます。

 

そして、オスカーの目の前に突如現れた怪獣。

 

グローリア『アメリカからソウルにつながっているのなら、ソウルからもアメリカにつながっているに違いない。』

 

怪獣から逃げるオスカーですが、グローリアが操る怪獣によって捕まえられます。

 

オスカー『許してくれー。。。。降ろせ!!くそ女!!!』

 

グローリアは力いっぱい、オスカーを遠くまで投げ飛ばします。

人間の力では倒せなかったオスカーですが、怪獣の力を借りればオスカーを倒せることに気づいたのです。

 

オスカーを倒したグローリア。

そのまま酒場へ行きます。

 

グローリア『信じられない話を聞きたい?』

バーの店主『勿論、それよりも飲み物はどう?』

 

グローリア`『^^』

終わり


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感想

・『中毒』に対する壮大な比喩映画。

彼女の責任ではないにせよ、グローリアのアルコール中毒が原因で、暴れた怪獣がソウルの人々を殺めてしまった。

ロボットを生み出したオスカーも、『嫉妬(中毒)』の力です。

 

どんな人間も何かしら『中毒』を抱えて生きているとは思う。

世の中に中毒はたくさんあるけれど、何かに中毒になる事は、他人に迷惑をかけてしまうものなのだ、そんなメッセージを感じました。

自分がアル中のせいで、ソウルの何も関係の無い人に迷惑をかけてしまった。

これって、アル中が実はたくさんの人に迷惑をかけているけれど、それに気づけていない!という事なんですよね。

つまり、アル中で人に迷惑をかける事と、モンスターとして不特定多数の人を殺してしまう事とリンクしていたのだなと。

 

・テーマは主人公の自立物語

主人公は見方によっては自立していない女。ニューヨークでも彼氏主導であり、家も追い出される始末だし、故郷でも旧友の男友達におんぶにだっこです。

そんなグローリアが最後、男たちに下した決断。それは『お前らみたいなクソ男はいらない!』という事。

理想主義でありナルシストな都会の彼氏、そして屈折した支配欲を持つ田舎の旧友。

どっちもグローリアを支配しようとしましたが、グローリアは気づきます。

 

『こんな人生はわたしの人生ではない。』

 

グローリアはアル中を克服しただけではなく、男への依存も解消したのでした。

 

・結局、ロボットや怪獣は自分の負の感情

内なる負の部分や抑圧してきたものが作り出した実態。

全ての人にとって内面の怪獣は異なる。

グローリアは怪獣、オスカーはロボットだったように。

色々な形状の怪獣をうちに潜んでいるという事。

 

世の中、行き場の無い感情はバタフライエフェクトのようにどこかで影響を及ぼしているのかもしれないな、と思いました。

 

・悪者オスカーに関して

悪者オスカーも共感できる部分もあります。

母親を小さい頃に亡くし、父も亡くし、家族がいない中で誰にも認められずに成長したオスカー。

そんな彼がロボットを操る事で初めて人に影響を及ぼすような存在に。

初めて自分に価値があるように感じた、初めて自分が他の人よりも優れているように感じた。

とってもわかる。

 

そういえば、

いたいた、弱っている時には優しくしてくれて、元気になると突然変わる人。

弱っている人を助けている自分、凄い。いざ、独り立ちされると気分を害す、という。

 

アン・ハサウェイでも男探しに苦労しているのだから、みんな苦労するに決まっている、という教訓も。

 

なにはともあれ、

とっても素敵な映画でした。アン・ハサウェイ、大好き!