【ネタバレ解説】ドキュメンタリー映画『ミス・アメリカーナ』世界的歌姫テイラー・スウィフトの活躍と苦悩。拒食症、孤独、バッシング、そして・・・








映画『ミス・アメリカーナ(Miss Americana)』の結末やあらすじ、感想・評価、作品の概要やキャスト等が掲載されているのでご注意ください。いつもありがとうございます

【評価】
星 6/10 ★★★★★★

簡単なあらすじ

世界的歌姫テイラー・スウィフトを追ったドキュメンタリー映画。

概要

・原題:Miss Americana
・製作国:アメリカ
・製作年:2019
・主演:テイラー・スウィフト

世界的歌姫テイラー・スウィフトを追ったドキュメンタリー映画。

田舎に生まれ、ギター一本で世界一になるまでの軌跡と苦悩。

2006年のデビュー後から息を付く暇もなくスターダムを登り続けている女性。

テイラー・スウィフトが残した功績や影響力はあまりに多すぎるのでご存じの方も多いと思います。(グラミー賞にて、最優秀アルバム賞を二度も受賞(“Fearless”&“1989”)など)

何よりも凄いのは10年以上第一線で活躍していること。(ライバルのケイティは若干オワコン感ありますし。)

日本の芸能ニュースでも幾度となく記事になり、そのお騒がせっぷりに様々な感想を持つ方もいると思いますが、人気実力ともにトップクラスなのは誰もが認めるところ。

日本で知名度を上げたのは、知らない男女が恋愛前提でシェアハウスで共同生活をするというテラスハウスという謎の番組の主題歌であった“We are never ever getting back together”でテイラーのファンになった方も多いと思います。

個人的には、大学生の頃に初めて聞いた“You belong with me”でファンになり、それ以来、テイラーを追いかけ続けています。ipodにダウンロードした曲を聴きながら「同じ年齢でこんなにカワイイ子がいるんだ」と驚いたのを今でも覚えています。

そんなテイラーの私生活を追った映画の内容を下記まとめてみました。

内容としては正直、驚きもなく「テイラーも普通の女の子のように苦しんでいたんだな」という感想が大半なのですが、「本当は本当にわがままビッチなのではないか」と疑念を抱く方が見れば、「テイラーはビッチではなく、自分自身を客観的に見ることができ、世間の評判を気にしつつも傷つきながらも、うまく乗り越えて、価値をあげていく超優等生なのだ。」と気づくと思います

ネタバレ

他人の評価を気にして活動していた

衝撃だったのが拒食症の告白。

身長が180センチ近くあるのに、超小顔で手足長いというモデルですら霞む恵まれたお姫様の容姿。そんなテイラーでさえ周囲からのボディイメージに常に悩まされ続け、写真を撮られることが嫌だったと告白。

ある時、「妊娠した」とメディアに書かれた時はショックだったそうで、食べ物を受け付けなくなったそう。

世間には「食べている」と嘘をついていたそうである。

外見だけではなく私生活の言動への評価もとても気にしていたそうです。

現在の彼女はSNSを通じてパブリックイメージを構築し、ファンを増やしている、かなりやり手のビジネスマンだとおもいます。

カニエウエスト事件でメンタルを病む。

晴れ舞台にて、受賞スピーチ中に怪しげなラッパー、カニエ・ウエストがステージ上に乱入し、テイラーのマイクを奪い、妨害。

「ビヨンセが賞に相応わしい」

一同呆然。ビヨンセもある意味被害者。

1番の被害者はもちろんテイラー・スウィフト。最高の瞬間が最悪に。

周囲の声援がカニエに同調するアンチの声に聞こえ、言葉も失った歌姫。そしてテイラーは作り笑顔もできずまま退場。完璧にプロに徹していたテイラーもその時は想定外。

それ以来、テイラーはキラキラした音楽業界から大人の事情に満ちたドロドロの音楽業界へ足を踏み入れたような印象を持ちました。

カニエの行動は相当な反発がありましたが、そんなヤジにひるむようなタマではないカニエ。

その後もお互いに根に持ち続け、今でも収束していない様相です。


↑絶対関わりたくないラッパー。ケイティペリーとの喧嘩は封印していたのには少々疑問。

グラミー賞完全シャットアウト

“Reputation”がグラミー賞の主要部門から完全シャットアウト。今までは賞レースの中心を快走してきたのに。

映画では述べられていませんが、この頃のテイラーはメディアやSNSで滅茶苦茶に叩かれていた時期。本来は音楽だけが評価されるべきだと思うのですが、アカデミー賞然り、大きな賞には政治的要素が絡むもの。個人的にはテイラーのアルバムは素晴らしかったのですが、その素晴らしさを減点する音楽以外の要素があったのではないかと思います。(ただ単に他のアルバムが素晴らしかっただけかもですが。)


↑そういえば新アルバム”Lover”も若干シャットアウトだったね

恋多き女性という勘違い

普通の女性なら数人の男性と交際するのは珍しいことではないはず

それなのに、テイラーは恋多き女性(移り気の早い女)としてメディアは報道。インタビューでも失礼な記者にブチ切れそうになるテイラーの姿が印象的でした。

現在はジョー・アルウィンという英国俳優(超絶イケメン)と交際しているそうです。

 

政治的意見の表明までの軌跡

カワイイバービー人形のような容姿の歌姫は優等生だったテイラー

女は大人しくニコニコして、ただ突っ立っていれば良い。

そんな女性を演じてきたテイラーですが、色々ありすぎました。今やいつの間にか吹っ切れ、自分の意見を表明する覚悟。

特にセクハラ裁判は大きかったかもしれない。

若い頃、ラジオDJのおやじにセクハラをされ、時を経てそれを告発。

しかし、逆に訴えられてしまい裁判へ。被害者なのにも関わらず加害者のような感覚。

「どうして声をあげなかったのですか」

裁判官の質問。

ため息でるよね。そんなことしたら勘違いビッチって書かれてキャリア崩壊。

そんなことくらいわかるでしょ。そんなテイラーの声が聞こえて来る。

政治的意見を表明するシーンは本作のハイライトの1つ。

歌手と政治は混同させない方が良いという周囲の空気を振り切り、テイラーは意志を貫きます。

女性歌手という立場を超えて、ひとりの女性としてのロールモデルという新たなるステージへ突入

そういえば、トランプ大統領の「テイラースウィフトの歌が25%好きじゃなくなった」というセリフがさすがにユーモアあって笑った。

孤独

母にさえ打ち明けられない心の闇。

カワイイモデルのような友達(テイラー軍団)を作るも、それは上辺だけの関係。

心を許せる人っているのかしら。

そんなテイラーをいつも癒してくれたのは愛猫。家にも楽屋にもプライベートジェットにも愛猫。


↑さすがにテイラースウィフトと友達になろうなんて、相当な自己肯定感の高さか、大人の事情が必要。

感想

テイラー・スウィフトって本当は凄い嫌な女だったんだと思います。自分の気に入らないことや批判する人を恨んだり、ちょっと疲れているときに自己中になったり。

でも、それって若い時は誰でもそうですよね。

テイラーが普通の同年代の女の子と同じかと言われたら、そもそものポテンシャルレベルが絶対に違うと思うのですが、それでも彼女は普通の女の子の感覚を持ち合わせていた存在だと思うのです。

だからこそ、等身大で純心で素直でスウィートで、時には呪いのような言葉で人々を虜にする曲を描き続けているのでしょう。

それでも、世間が求めるのは普通の優等生的な女の子。

しかし、優等生を演じていても、優等生気取ってんじゃねえとアンチに叩かれる始末。

テイラーは同年代の女性の中で世界で一番注目を浴びる存在だったため、テイラーの行動や言動一つ一つが話題になり賛同され批判される。

時にはカッコいい男の子と付き合ってみたり、カワイイ友達を作ってみたり、、、そんなの誰でもするのに、テイラーは良い女の子ではなくビッチな女の子としてボコボコに。女は大人しくしてろ。そんな声も聞こえてきそう。

ただ歌を歌って、女の子としての生活も満喫したいのに・・・

SNSの普及で、ただ歌っているだけではなく、優等生のような行動も求められるようになった世の中。特に女性に対してはその傾向が顕著だと個人的に感じます。

そんな中、テイラーはSNSでボコボコに叩かれて引き篭もりにまで転落してしまいますが、その後は、逆にSNSを逆手に取り、自分自身の価値を上げ、うまく活用しています。

そういう意味で、テイラーはSNS新時代のトップスターの走りのような気がします。

今や、テイラー・スウィフトを単なるアイドル歌手として捉える人は少ないと思います。

彼女は歌手という枠を超えて世界で指折りの影響力のある女性へと進化したのです。

今後、彼女がどのような人生を歩むのか楽しみだし、何よりこれからも素敵な曲を世に送り出してほしいと、一人のファンとして強く思います。