映画をまだ観ていない方は、映画の結末まであらすじが掲載されているのでご注意ください。鑑賞後に読んでいただけたら嬉しいです。いつもありがとうございます。
映画『ぼくたちのチーム(Handsome Devil, 2017)ハンサム・デビル』を鑑賞してまいりました。

簡単なあらすじ
新しい高校へ転校してきた主人公。本や音楽が好きで、周囲のマッチョ系スポーツマンとは反りが合わない。そんなとき新たに転校生がやってきてルームメイトになる。転校生はマッチョでハンサムで男らしい奴だった。
概要
アイルランドから素晴らしいゲイのComing of Age映画。
ホモフォビックな環境の中で、男らしく振舞わなければならない環境の中で、もがく主人公たち
『人生の主人公は誰なのか』
『本当の自分自身になれ!』
そんなテーマを匂わせる本作。
ありきたりのテーマのようでそうでなかったのは、LGBTQ映画にありがちな性的描写や家族からの理解や恋愛などではなく、『友情』に焦点が当てっているところではないかと。
ゲイであることがバレたら、いついじめのターゲットになるか分からない。でも自分の悩みを打ち解けたい。
そんな簡単そうで難しいプロセスをゲイの人たちは辿っているのではないかなあと。
また、
主人公の高校生二人だけではなく、大人の先生にとっても大事な映画。
先生も実はゲイだったのだけれど、他人には偉そうなアドバイスしておいて自分ではしていない。
そんな説得力の無いことってないのかなあと。
青春時代、同性愛者が生きづらいのは日本だけではなく、アイルランドでも同じなのかもしれない、と映画を観て少し思いました。
出演者
ネッド
読書好きの赤毛の高校生。

コナー
暴力沙汰を理由に転校してきたラグビー部のヒーロー。

ネタバレ
ネッドは、親の再婚を理由に新しい男子高校に転校してました。
そこはラグビー至上主義のガチガチの男らしさが尊いとされる社会。
ネッドのように文学好きでスポーツマンタイプではない男性はいじめの標的になってしまいます。
それでもオタッキーなネッドは、口は達者なので一方的にやられっぱなしというわけでもありません。
あるとき、ネッドと同じように転校生がやってきます。
彼の名はコナー。ハンサムで体躯もがっちり、何よりもラグビーが天才的に上手なので一躍学校のヒーローになります。
しかし、コナーはすぐに喧嘩を始めてしまうなどの問題児でもあり、それが理由で以前に通っていた高校を退学になっていたのです。
そんなヒーローなコナーがおタッキーなネッドのルームメイトに。
学校一のいじめられっ子と学校一のヒーローが同じ部屋。
コナーのラグビー部の部員が部屋に来てはネッドにちょっかいを出す日々です。
一方で、
本来は決して交わることの無い二人は、同じ部屋で時間を過ごすうちにネッドとコナーは仲良しになります。
コナー『ギターを教えてくれないか』

ネッドとコナーは二人で、タレントコンテストに出演することに。
一方で、
放課後、二人で練習するうちに、コナーはラグビーでの成績が落ちるようになります。
あるとき、
学校の行事で電車に乗って都会へ行くことに。
行事が終了後、
ネッドは、夜な夜なコナーがゲイバーに入っていくところを発見。
『ゲイだったんだ!』
あんな男らしさを振舞うラグビー部のヒーロー・コナーはゲイでした。
そのまま彼の後を追ってゲイバーに入ろうとするも、明らかに未成年に見えるネッドは入れませんでした。
ゲイバーの中を彷徨うコナー。
そこには学校の先生が、恋人と一緒にくつろいでいる姿を目撃。
そのまま、コナーは寮へと帰っていきます。

タレントコンテストのためにギターの練習をするネッドとコナー。
二人は親友のような関係性に。
しかし、コナーはギターの練習に熱中するあまり、ラグビーの練習を休みがちになったり、ラグビーに対して集中できなくなってしまいます。
そんなコナーに対して顔をしかめるのがラグビー部のコーチ、
コナーの大活躍により、数十年ぶりの決勝進出を果たしたラグビー部のコーチや部員がコナーを引き戻そうとします。
『お前ってゲイなのか?』
コナーは自分のセクシュアリティがバレるのを恐れて、ネッドを避けるようになり、タレントコンテストにもドタキャン、ネッドは一人でコンテストに出演し、大恥をかいてしまいます。
ドタキャンにキレたネッド。ヒーロー扱いのコナーや学校のラグビー至上主義に不満が爆発し、コナーがゲイであることを全校生徒に暴露してしまいます。
コナーはそれから行方不明。
ラグビーの決勝戦にも参加していません。
罪悪感を感じたネッドは、コナーを探し出し、謝ります。
コナーはラグビーの決勝戦に途中参戦、無事に優勝します。
二人の仲も復活。
終わり