映画をまだ観ていない方は、映画の結末まであらすじが掲載されているのでご注意ください。鑑賞後に読んでいただけたら嬉しいです。いつもありがとうございます。

映画『スウィート17モンスター(The Edge of Seventeen)』
意外と癖になる邦題!
簡単なあらすじ
17歳のこじらせ女子が現実と向き合い成長していく
出演者
ヘイリー・スタインフェルド(主人公ネイディーン)

スタイル抜群で顔もすごく綺麗なんだけど、捻くれている感じの表情が続き、暫くするとブスに見えてくるという。
演じたのは若手俳優の中でも一つ頭抜けているヘイリー・スタインフェルド。本作の演技は絶賛され、ゴールデングローブ賞にもノミネート。
ネタバレ
主人公は高校二年生のネイディーン。
冒頭、お気に入りの先生の前で自らの自殺願望を語りだすネイディーン。

ネイディーンは幼い頃から我が強く、わが道を進みすぎる捻くれ者の性格のためか、いじめに遭い、また、母も双子の優秀でハンサムで人気者の兄をひいきする姿に嫉妬し、更にひねくれ感をアップさせ成長。
もちろん双子の優秀な兄との仲は最悪。
更に、常にネイディーンの味方であった父は4年前に他界。
一方で、ネイディーンに初めて出来た親友とは17歳になっても仲良し。
しかし、
ある時、双子の兄と親友が出来ている事を知ったネイディーンは激怒。

その後、親友から事情を説明されます。
親友『あなたの双子の兄を愛している。でもあなたもわたしの大切な親友よ。ぜひパーティーに来てほしい。』
ネイディーンは渋々パーティーへ。
そこではラブラブな双子の兄と親友。そして親友はネイディーンの知らないコミュニティの人々と談笑しています。
自分と話す時とは異なり、社交的に振る舞う親友の姿に呆然とするネイディーン。
ネイディーンはどうしても許せない親友に絶縁宣言を下し、双子の兄との仲も更に最悪に。
それからというもの、親友を避け始める生活ですが、逆にオドオドするネイディーン。
母とも喧嘩しひとりぼっちに。一方で、ネイディーンのイライラ度は少しずつ上昇。

とある授業。
隣に座ったアーウィンという男性に話しかけられます。
アーウィンはネイディーンに気があるようですが、ネイディーンは学校一のイケメン男子に夢中です。
その後、アーウィンとネイディーンは遊園地に行ったり、家に遊びに行ったりするも、アーウィンの気持ちに気づかないネイディーン。

イライラしすぎたネイディーンは好きな男へ、過激な性的なメール(すぐに入れてほしい等)を誤送信。
しかし、運良くデートすることになるも、ワンナイトラブを求めていた男は、長期的な関係を求めるネイディーンに激怒。
『あんなメール送っておいて、ヤラせてくれないなんて・・・怒』
ネイディーンを心配して迎えに来てくれた双子の兄に対して、ネイディーン。
ネイディーン『いつも優等生気取って、自分だけ出来損ないの気持ちになっていたわ!』
ネイディーンと双子の兄は和解。
そして親友と双子の兄の関係も認め始めます。

翌日
ネイディーンはアーウィンが制作した映画コンテストへ。
その内容はネイディーンを彷彿とさせるもの。
ネイディーンはアーウィンの気持ちを受け入れ、ネイディーンはアーウィンの映画仲間と思しき新しいコミュニティへと入り、笑顔で談笑します。

感想
誰にでも訪れる思春期。
自分は特別と勘違いする一方で、自分には取り柄の無いと自己嫌悪に陥って捻くれたり。
良いことも悪いこともすぐに影響されて情緒不安定。
そんな、はたからみたら面倒な主人公。
でも、思春期であればホルモンバランスが乱れイタイ感じになるのは少なからず通る道。
少しずつ自我が形成され、コミュニティが変わり、人間関係が変わり、周囲の変化に戸惑いを覚える。
仲が良いと思っていた友人が違うコミュニティで談笑していて嫉妬したり、自分を理解してくれない親に苛ついたり、好きな人が出来て、あたかも相手も自分に気があるかもしれないと勘違いしたり、周囲の人間は誰も自分の味方ではないと悲劇のヒロイン気取ったり、そんな思春期あるあるが描かれていて素晴らしい映画だと思いました。