【ネタバレ解説】映画『ザ・ピーナッツ・バター・ファルコン(2019)』自閉症の主人公がレスラーの夢を叶えるべく施設を脱走し、初めての冒険へ出かける。








映画『ザ・ピーナット・バター・ファルコン』(原題:The Peanut Butter Falcon)』の結末やあらすじ、感想・評価、作品の概要やキャスト等が掲載されているのでご注意ください。いつもありがとうございます。

問1.『ザ・ピーナット・バター・ファルコン』とは何でしょう。

【評価】
星 8/10 ★★★★★★★★

簡単なあらすじ

プロレスラーになることを夢見るダウン症の少年ザックは、施設から脱走し、夢を叶えるべく憧れのレスラーが経営する養成学校へ向かうことに。

道中、盗人の不良青年のタイラー、そして施設の看護師のエレノアと遭遇するザックは3人で旅をすることに。

概要

・原題:The Peanut Butter Falcon
・製作国:アメリカ
・製作年:2019
・日本公開日:未定
・監督:タイラー・ニルソン&マイケル・シュワルツ
・主演:シャイア・ラブーフ&ダコタ・ジョンソン&ザック・ゴッサーゲン

実生活でも『自閉症』を患う青年が、自閉症の青年を演じたという珍しい映画。

主演のシャイア・ラブーフの泥酔迷惑行為によりお蔵入りが危ぶまれるも無事公開に漕ぎつく。

父と息子というような関係を通して、お互いが成長していく姿。人は人によって成長していくのだと実感。

出演者

シャイア・ラブーフ

映画『トランスフォーマー』シリーズや『インディジョーンズ4』、『イーグルアイ』など巨匠監督にも愛され、ブロックバスター映画に次々と主演を張る大活躍をしていたあの頃。

キャリー・マリガンやミア・ゴス、噂ではミーガン・フォックスなどハリウッド美女たちと浮名を流すモテ男。

華麗なる映画出演歴を誇るも、それよりも素行不良(泥酔や露出や暴言や。。。数えきれない。)でゴシップを騒がせる俳優。

本作の撮影時にも、シャイア・ラブーフは泥酔による迷惑行為で逮捕され、拘留中にアフリカ系警察官への差別的発言が大問となり、映画がお蔵入りする可能性も浮上するほど。しかし、本作がデビュー作である自閉症の主人公を演じたザックに咎められ、シャイア・ラブーフはアル中克服への道を歩むことになったとの事。

本作が俳優デビュー作となるザック・ゴッサーゲンは「君はもう有名だけど、これ(映画)が僕のチャンスなんだ。それを台無しにした」とラブーフに言った。それを聞いたラブーフは更生することを誓い、アルコール中毒の治療に真剣に取り組むことにしたのだという。
*出典先:Wikipediaより

そんな、シャイア・ラブーフさんですが近年はミュージックビデオやストリーミングパフォーマンスを行うなどマルチな活躍を見せつつ、その確実な演技力を武器に映画出演をこなす日々。

ダコタ・ジョンソン

脱走した自閉症の主人公を探しに行く施設の看護師を演じたのはダコタ・ジョンソン。

世界中の原作ファンを黙らせ、批評家からのボコボコに叩かれるというプレッシャーは何のその、『フィフティ・シェイズ』シリーズを見事世界的ヒットに導いた時の人。

両親はな、なんと母メラニー・グリフィス& 父ドン・ジョンソンという親の14光女優。

しかし、そんなやっかみも吹き飛ばす圧倒的演技力&存在感&脱ぎっぷりで、ハリウッドを見事にサバイブ。

現在はコールドプレイのボーカルのクリス・マーティンとお付き合いしているそうです。

↑怖すぎるバレエ学校で起こる呪いの儀式を描く映画『サスペリア』もお勧めです。

ザック・ゴッサーゲン

プロレスラーを目指すべく旅に出かけた自閉症の主人公を演じたのはザック・ゴッサーゲン。

本作の主演男優賞は間違いなく彼で、ユーモア満載のセリフや感動的な行動など、まさに映画の心臓。

24時間テレビのドラマなんてあまったるい。



ネタバレ

老人ホームで生活する22歳の青年ザック。ザックは自閉症を患っておりますが、コミュニケーションは出来るほどで、ユーモアセンスもあるので施設では人気者。

そんなザックの夢は憧れのプロレスラーからレッスンを受け、自身もレスラーになること。

ザックは夢を叶えるべく、施設からの脱走を図るも、2度失敗。3度目の挑戦で見事施設から脱走し、憧れのプロレスラーが運営する養成学校へ向かうべく旅に出ます。

ザックは港へ到着し、港に停泊していた小型ボートに隠れます。

翌日、ザックの脱走を知った施設の看護師エレノアは、ザックを見つけ出すことを命じられます。

 

一方で、

タイラーは地元の青年。カニの密漁&カニを捕まえるゲージを盗みがバレ、仕事をクビに。更にカニ漁を営むダンカンに目をつけられ、ボコボコに殴られます。

 

ダンカン『お前の兄もこんな事望んでいないだろうな。』

 

タイラーには兄がいましたが、過去に何か起きているようです。

タイラーは殴られたお返しにと、カニを捕まえるゲージを燃やして、そのまま、小型ボートで逃げ出します。

 

怒り狂ったダンカンが追いかけてくるも何とか切り抜けます。

すぐにザックが隠れてボートに乗っていた事が分かるも、ボートは故障し、二人は歩くことに。

タイラーは一人、目的地であるフロリダへ向かおうとするも、ザックも一緒についてきます。

 

道中、ザックはタイラーへ質問攻めするも、うざったいザックを置いて、一人、タイラーは歩いていきます。

しかし、気になって引き返すと、ザックはガキに絡まれ、海に突き落とされます。

タイラーはガキを殴り、泳げないザックを助けに行きます。

そして、タイラーはザックを夢を叶えるべく、プロレスラーの養成学校へ送り届けることを決断。

 

タイラーが小さな商店で買い物をしていると、そこにザックを探しに来ているエレノアが。

 

エレノア『この青年を知らない?施設から脱走したの!』

 

タイラーは知らないふりをし、ピーナッツバターを購入。そして店主からウォッカを譲り受けます。

 

旅を続けるタイラーとザック。

タイラーはザックに泳ぎ方や銃の使い方を教えてあげます。

その晩、ザックは告白します。

 

ザック『僕はプロレスラーになりたい。でも、みんなが無理っていうんだ。僕は自閉症でノロマだから。』

 

タイラー『誰がそんな事を言ったんだ。そんな事をいう奴らはクソ野郎だ』

 

ザック『君は良い人?悪い人?』

 

タイラーは答える事ができません。

タイラーは兄の事を思い出します。親しい兄とバーで飲み、その帰り道、泥酔中のタイラーは居眠り運転し、そのままブラックアウト。(おそらく兄は死んでしまった)

 

翌朝

廃棄されていたと思われるボートを発見するも、持ち主に銃で威嚇されます。

しかし、ボートの持ち主は良い人で敬虔なキリスト教信者だったのか、ザックに洗礼を施します。

 

その後、

ザックとタイラーは、手作りのボートで川を下っていきます。

 

ザック『君は間違いなく良い人だ。』

 

タイラーは涙を流し、二人抱き合います。

 

その晩、

タイラーは、ザックのプロレスラーの夢を叶えるべくコーチのように一緒に練習します。

 

タイラー『お前のリングネームは何だ?』

 

ザック『ピーナッツ・バター・ファルコン!!』

翌朝、

エレノアは二人を発見。ザックを連れ戻そうとするも、ザックの夢を叶えるべく、旅に同行することに。

また、もしを施設に連れ戻した場合、ドラッグ中毒者や娼婦が主な施設に送り込まれるとの情報を聞きます。

 

その晩、

タイラーを追いかけてきたダンカンに襲われる一同ですが、銃を持ったザックが現れ、難を逃れます。

 

3人は、ザックの憧れのプロレスラーの養成学校へ到着。

そこには冴えない中年のオジサン。

 

プロレスラー『10年前に養成学校は終わったよ』

 

タイラーは状況を察知し、ザックを傷つけないようにその場を立ち去ります。

 

タイラー『君の憧れのプロレスラーはフィクションだよ』

 

ザック『そんなことない、彼はリアルだ』

 

すると、プロレスラーがメイクをして、爆音で車を運転して現れます。

大喜びのザック。

 

プロレスラー『レッスンを受けさせてやる!』

 

ザックは町のプロレスラーの試合に出場することに。

心配するエレノアをよそに、ザックをサポートするタイラー。

 

『ピーナッツバターファルコン』として出場するザックですが、容赦ない攻撃にただたじろぐばかり。

しかし、最後は相手を持ち上げ、投げ捨てます。

 

同時に、ダンカンがやってきて、タイラーを金棒で殴ります。

 

病院。

タイラーは集中治療室。エレノアは泣いています。

 

場面は変わり、

フロリダへ到着する一同。そこにはエレノア、ザック、そして大けがを負うも生きていたタイラー。


解説

タイラー

タイラーは盗みを働き、仕事を解雇されるどん底状態。そして、過去に自身の居眠り運転のせいで兄を亡くしてしまったトラウマをも抱えている。

彼は最後の希望としてフロリダへ向かうことに。そんなとき自閉症のザックが現れます。

始めはザックを気にかけることなく、ただひたすらフロリダへ向かうタイラーですが、なんだか放っておくことが出来ず、ザックの夢を叶えるべく、行動を共にします。

自閉症のザックを差別せずに、一人の男として扱うタイラー。

泳ぎ方や銃の使い方を教える姿は、まるで父が息子に教えるかの如く。

タイラーはザックを通して、未熟な不良青年から、一人の大人の男として成長していく姿が素晴らしかった。

父と息子というような関係を通して、お互いが成長していく姿。人は人によって成長していくのだと実感。

ザック

家族や親戚がおらず、一人施設に預けられ生活しているザック。

彼の夢は憧れのプロレスラーになること。

しかし、自閉症を理由に彼の夢はいつも否定されます。そして、過保護に育てられ、しかし、期待もされない。

でも、ザックには明確な意思があります。施設の窓を破り、後先考えずに初めての外の世界へ一人で冒険に出かけます。

そんな時、出会ったのがタイラー。

タイラーは横暴で気性の荒らそうな青年ですが、ザックは物怖じせず、自身の意思を語ります。

生まれて初めてくらい、他人から一人の男として扱われ、認められる。

エレノア

ザックの施設の看護師。

常に優しくザックも大好き。しかし、エレノアはザックを自閉症という理由で特別扱いします。

それもエレノアなりの愛情から。

しかし、ザックを特別扱いしないタイラーに最初は反発を覚えるも、次第にザックを一人の男として認め始めます。