【ネタバレ解説】ホラー映画『イン・ザ・トール・グラス -狂気の迷路-』背の高い草むらから聞こえる悲鳴。そこは絶対に出られない。スティーブン・キング原作の映画化








映画『『イン・ザ・トール・グラス -狂気の迷路-(原題:In the Tall Grass)』の結末やあらすじ、感想・評価、作品の概要やキャスト等が掲載されているのでご注意ください。いつもありがとうございます。

【評価】
星 7/10 ★★★★★★★

簡単なあらすじ

背の高い草むらから聞こえる悲鳴声。そこは絶対に出られない。

ベッキーとカルという姉弟はサンディエゴへ向かう途中、草むらから少年の助けを呼ぶ叫び声を聞く。二人は少年を救出すべく草むらへと入っていくも、二人は草むらに閉じ込められてしまう・・・

概要

・原題:In the Tall Grass
・製作国:アメリカ&カナダ
・製作年:2019
・日本公開日:2019年10月4日
・監督:ヴィンチェンゾ・ナタリ
・主演:パトリック・ウィルソン

スティーブンキングの短編小説の映画化。

出演者

ベッキー

カルの姉。トラビスの子供(娘)を妊娠6カ月目であるが、トラビスは認知せず。そんなクズ男とのトラビスを捨て、カルと二人でサンディエゴへ。

カル

ベッキーの弟。ベッキーの事を一番に考え、二人でサンディエゴへ向かう(おそらく姉という関係以上の想いがあったよう)。トラビスの事はあまり良く思っていない。

トラビス

ベッキーの元カレ。ミュージシャン志望。ベッキーとの間の子供を認知することが出来ずに、ベッキーに振られる。

少年トビン

草むらに迷い込んだ少年。本作の重要なカギを握る少年。

ロス

トビンの父。物語の重要人物。

ナタリー

トビンの母

ネタバレ

第一章 イントゥ・ザ・草むら

ベッキーとカルの姉弟は自動車でサンディエゴへ向かう途中。

妊娠中のベッキーはつわりで気持ちが悪くなり、自動車を停めて、ゲロゲロ。

サンディエゴへ行く目的は、自身の妊娠中の子供を引き取ってもらうため。

 

ベッキー『やっぱりサンディエゴに行くべきじゃない気がしてきたわ』

 

カル『そんなことないよ!』

 

さあ、再び出発しましょう、というときに草むらの中から少年の叫び声。

 

少年トビン『助けてくれー。』

 

ベッキーとカルは自動車から降り、草むらを確認。

 

ベッキー『中にいるの?』

 

少年トビン『助けてー!中にいるよ。出口が分からなくなっちゃったんだ。』

 

ベッキーとカルは少年トビンを助けるべく、草むらへと足を踏み入れます。

少年の声の方へ草むらを進むベッキーとカルですが、二人もはぐれてしまいます。

 

少年トビン『助けてー』

 

ベッキー『どこ?』

 

カル『俺はここだよ!』

 

声があちらこちらから聞こえ、迷子になったベッキーとカル。

『お互いにジャンプして、場所を確認しあいましょう。せーの!』

 

二人はジャンプしてお互いの場所を確認。すぐ近くにいたよう。

『もう一度ジャンプよ。せーの!』

 

二人は再びジャンプをして場所を確認。すると、お互いの距離が先ほどとは違い、めちゃくちゃ離れています。

草むらの異様さを感じたベッキーとカルは急いで草むらから抜け出そうとするも出口が見つからぬまま。

 

夜になります。

ベッキーとカルはそれぞれ迷子のまま。

 

そんな時、ベッキーの前に謎の男ロスが現れます。

 

ロス『僕の息子トビンと嫁が行方不明になって探しているんだ。僕は出口を知っているからついておいで。』

 

不信感MAXのベッキーですが、渋々ついていきます。

 

一方で、カルの前に邪悪な気をまとった少年トビンが現れます。

 

カル『おい。俺たちをわざと草むらに誘い入れたな!』

 

カルは少年トビンに切れ気味ですが、トビンの一言に驚きます。

 

少年トビン『残念だけれどベッキーはもう少しで死ぬ。僕についてきて』

 

少年トビンに連れられ、カルは草むらの中心に存在する謎の巨石を目撃。

 

少年トビン『その石を触ってみて!』

 

カルが触ろうとすると、ベッキーの悲鳴!

 

ベッキー『わたしから離れなさい!やめて!きゃあああ』

 

カルはベッキーの悲鳴の方へと走っていきます。

 

場面は変わり、

ベッキーの元カレであるトラビスは、サンディエゴへと向かうベッキーを追いかけてきます。

ベッキーとカルの自動車を偶然発見したカル。自動車には砂ぼこりがついており、数カ月の時間が経っているよう。

草むらの方へ行くと、そこにはベッキーの本が落ちていました。

トラビスはベッキーを探すべく、草むらへと入っていきます。

 

夜になり、

トラビスの前に現れた少年トビン。

少年トビンはなぜだか、初対面のはずのトラビスの名前や、ベッキーを探しにきていたことも知っています。

 

トラビス『君は一体何者なんだ?』

 

少年トビン『本当に知らないの?』

 

トラビスは少年トビンに心当たりがありません。

 

少年トビン『ベッキーのところに連れていってあげる』

 

そして、トラビスは死体となり横たわるベッキーを発見。絶望。すると、少年トビンの姿も消えます。

 

場面は変わり、

少年トビンと父ロスと母ナタリーはドライブ中に草むらの前の教会で休んでいます。

 

男『助けてくれー』

 

少年トビンは男の助けを呼ぶ声(トラビス!!)を聞きます。

草むらへと入る少年トビン。そして追いかける父ロスと母ナタリー。

 

翌朝。

目が覚めるトラビス。

再び草むらを散策。

 

トラビス『誰かいないか?』

 

すると返事が。

それはベッキー、そしてカルでした。

ベッキー『どうしてトラビスがいるの?』

 

トラビス『君を探しに来たんだ。昨日から草むらに迷い込んでしまって』

 

ベッキー『どうして、私たちよりも先に草むらにいるの?わたしたちが草むらに入ったのは今日よ』

 

何となく会話がかみ合わないものの、ベッキー、カル、トラビス、そして少年トビンは草むらの中で無事、合流します。

 

(観客は何となくですが、タイムループが絡んでいることを知ります)

第2章 草むらの中の人々

無事、合流した4人は草むらの出口を探すべく、歩き続けます。

少年トビンを肩車し、何か建物がないか確かめます。

 

少年トビン『向こうに大きな建物があるよ!』

 

一同は建物に向かって歩き続けます。

道中、つわりがひどくなってきたベッキーは気を失いますが、そこでは不気味な夢を見ます。

ベッキーを開放するトラビス。そしてトラビスに嫉妬するカル。

そんな、イベントの後、一同が目指していた建物は消えてしまいます。

 

そんな時、少年トビンの父ロスが現れます。

 

ロス『息子よ!さあ、出口へ行こう』

 

ロスは草むらの中心に存在する巨石へ連れてきます。

 

ロス『さあ、みんな、この石を触ってごらん』

 

すると、ロスの妻ナタリーが現れます。

ナタリー『その石に触っちゃダメ!ロスは騙そうとしているの』

 

一同騒然。そしてナタリーはベッキーを見て驚きます。

ナタリー『あなたの死体を見たわ。どうして・・・』

 

すると、ロスは襲ってきます。

ロスはトラビスの腕を折り、妻ナタリーの頭を粉砕します。

 

一同は草むらを逃げ回り、謎の建物に逃げ込みます。

そして屋上へと行くと、出口を散策。

トラビスに嫉妬しているカルはベッキーにばれないように、トラビスを屋上から突き落とします。

しかし、カルの悪行を知ったベッキーは、カルを拒絶。

 

追いかけてくるロス。

一同は再び草むらへ。

 

ロスはまずはカルを殺害。

死ぬ直前、ロスは自身の死体や、その他の多くの死体を目撃。

その時に初めて気付きます。

草むらの中に入ると何回も何回も生き返っては、ロス(茂みの人)に殺される。

 

その後、

ロスはベッキーを襲います。

しかし、落ちていた刃物でロスの目玉をぐさり。逃げるベッキーですが、草むらの人(Green People)に捕まり、気を失います。

目が覚めると、そこは草むらの中心に存在する巨石の場所。

そして、突然地面が割れ、恐ろしい幻覚を見ます。

 

再び目が覚めると、目の前にはカル。

カルは何かを食べさせてくれますが、それは幻想で実はロス。ロスはベッキーの生まれたての赤ん坊を食べさせていました。

ベッキーも息絶えます。

 

そこに現れたトラビスと少年トビン。

トラビスは何とかロスを仕留めます。

 

そして、トラビスは巨石に触れます。

すると、トラビスの身体や心は草むらの何かを植え付けられます。

 

意識絶え絶えのトラビスは、少年トビンに言います。

トラビス『オレについてこい。彼らを絶対に草むらに入れされないでくれ』

 

少年トビンは気づくと、草むらの外へ。

すると、カルとベッキーの自動車。

 

草むらの中から聞こえる助けを呼ぶ声を気に掛けるカルとベッキーですが、少年トビンが走ってやってきます。

少年トビン『中に入っちゃだめ!』

 

信じていない一同でしたが、少年トビンは、ベッキーのアクセサリーを、ベッキーに渡します。

ベッキーは少年トビンを信じ、草むらには入りません。

 

そして、ベッキーは自分の子供を産み、育てることを決心します。

解説

そもそもどういう映画?

端的にまとめると、草むらという異世界に迷い込み、死んでは生き返るというタイムループ物語。

草むら(tall grass)の中は異世界のようなもので緑の人(green prople)というものが支配しており、一度入ったら出てこられない場所。

ベッキー、カル、トラビス、少年トビン、ナタリーは何回も何回もロス(緑の人)に殺されては生き返っています。

トビンの声を聞いて草むらに入るベッキーとカルですが、トビンはトラビスの声を聞いて草むらに入るため、誰が最初に入ったかは分かりません。

それでも、死んでは記憶を失い、誰かの助けを呼ぶ声に釣られて草むらに入り、迷い、ロスに襲われ、生き返る、という無限ループを繰り返しています。。

最終的には、トラビスが最後の力を振り絞り、少年トビンを草むらの外へ出します。そして、少年トビンは『新た(な次元から?)』にやってきたカルとベッキーを草むらに入らないようにすることで、ひとまず死のタイムループの連鎖から抜けたことになります。

深く考えると矛盾点がたくさん発見されてしまいますが、草むらの中を抜け出す事ができた唯一の人間であり、草むらの中の記憶を持っているのは少年トビンだけですが、草むらの外に出てくることのできた少年トビンの耳には、草むらの中には、トビンの助けを呼ぶ声が聞こえるので、パラレルワールドなどの要素も絡んでいるのかもしれません。

謎の巨石

おそらく草むらの心臓のようなもの。

巨石に触れると、心も体も草むらエキスを注入されて、草むらの住人となってしまうのでしょう。

草むらの人に支配されたロスは、しきりに巨石に触れるように促しますが、毎回、運が良いのか、一同は巨石に触れることなく殺され、また生き返ります。

ある意味、巨石を触るまでは生き返るのかもしれません。